タコの卵

どこまで我慢するのが身近な恐怖なのか

アメワニと波打ち際のおもち

最近非常に気になっている物がある。
物欲はそんなに強いわけじゃあないが、毎日眺めている。
買えない値段ではないが、おいそれと買える値段でもない。


重いブランケット

 

 


こいつだ。


なんでも重いから良いらしい。
包み込まれてる感覚というか、抱かれてる感覚と言うか。
とにかく安眠しやすいみたい。今が不眠かと言うとそんな事はなく毎晩ぐっすりだ。

しかし、一度気になったら試してみたい。重いブランケットで寝てみたいと日夜妄想しながら寝ている。適度な圧迫感がある方が安心するんだろう。わからないでもない。
人は自分で決めることが大変苦痛らしく、決められた方が楽のようだ。


何でも自分で決めていると思ったら同じ事を何度も繰り返してるループ映画を見た。

トライアングル

何回ループしてるかわからないが、今回はイレギュラーを起こせたぞ!!!
って思ってもそれも想定の範囲内というか、予定されてる行動で永遠にループしている。


重いブランケットがあれば変わるかもしれない。
重い何かで身動きできなければ変な考えも起こさないで目標に向かって最短最速で突き進めるかもしれない。


酷い時や誰かに何か言って欲しい時。
かばって欲しい時。とにかくヨイショして欲しい時ってのがある。


なるべく言ってあげたいし、適切な言葉を優しいシャワーのように浴びせたいが
そんな人は何処にいるんだろうか。僕も優しい褒め言葉シャワーでウフフといい気分になりたい。
自分で言ってあげたい。人にも言ってあげたい。
なのでこれから優しいシャワーのような人になりたい。


優しいシャワーと言えば、アメワニだ。
空想上の生物だが、雨が降った時だけ現れるワニ、アメワニ。
アメワニは一緒に歩いてる人がふと言葉にした面白生物だが、妙に心に残った。
アメワニの事じゃあない。

「雨が降ってる時だけアメワニがでる」

そんな発想をポロッとだす素敵な考えに胸を打たれた。
アメワニは宙に浮いているらしい。怖い。そして雨が止むといなくなる。
激しい雨だとたくさんいそうだ。アメワニ。どんなワニなんだろう。そしてどうやったらアメワニなんて発想ができるんだろう。
僕がへんてこな生き物を想像してもせいぜい「波打ち際のおもち」とかだ。


波打ち際のおもちは波打ち際でおもち!しているおもちさんだ。
波打ち際なのでゴロゴロと揺られてる。ちゃんとしたおもちだが、実際は片栗粉を練って作られた疑似おもち。本人はその事を知らないが、立派なおもちさんになって焼かれるのが夢だ。
おもちなので歩くことができない。波打ち際でずっと揺られている。


めちゃくちゃ面白くないしどうでも良い生き物だ。
自分の貧困な発想にめまいがする。
もっとあっと驚く、夢がある、箱に入った子供が飛び出すような素敵な生き物が作れないだろうか。

 

重いブランケットさえあれば。そして重いブランケットをポンと買える財力さえあれば。かずかずの言い訳しない実行力さえあれば僕もアメモチとか意味わからん事言えるのに。