沖縄県民にとって超弩級の書籍が発売された。
はっきり言って面白い。面白すぎてノンストップで読めた。本当にありえそうな話のオンパレードでにぃにもしかんだぜ!
尖閣ゲーム
五年前、東シナ海島嶼上陸訓練で姉を亡くした沖縄新聞記者の山本秋奈は、姉の死の真相を明らかにするため周辺取材を続け、とうとう「冊封使録」の存在に辿り着く。その中の一冊「羅漢」が、姉の死に関わっているというのだ。尖閣の領有権を主張する根拠として中国がたびたび言及するこの古文書には、一体どんな意味があるのか?折しも沖縄では米兵による女子高生強姦殺害事件と、その後の県警の不適切な対応が世論を激化させ、さらに白昼オスプレイが墜落。現場に急行した秋奈が目にしたのは…。米国の思惑と背後に見え隠れする中国。その時、日本政府は??圧倒的リアリティと情報量の大型エンタメ小説。
県民感情
尖閣ゲームは沖縄県民の感情をこれでもかと煽ってくる。
現実に辺野古基地移設問題や、米兵が起こす事件。墜落したら何でも怖いがオスプレイ問題等々、沖縄のリアルが詰め込まれている。読みながら冷や汗が流れる。
もし……もし本当に尖閣ゲームのような状況に陥ったとしたら
あなたならどうする?
沖縄県民のあなたはどうするの!?
こんな質問を直球で投げつけられてる感覚に襲われてしまう。
尖閣ゲームでは米兵による女子高生殺害事件が発生した。しかも当初は日本政府が反米感情を考えて、女子高生が悪い。女子高生が水商売をしていたり、普段から遊び呆けている不真面目でこんな事件に巻き込まれるのもわかるって図を描いた。
それが沖縄の新聞社で真っ赤なウソだと大スクープになり沖縄県民が怒る。
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まるでこの構図……桶川ストーカー殺人事件だ。
つまり実際に現実で起こった事件の沖縄バージョンを小説としている。
実際に起こった事件なら説得力は100%だ。
沖縄で尖閣ゲームのような事が起こらないとも限らない。
運悪く、沖縄県民が怒り狂ってる状況でさらに最悪は歩んでくる。
オスプレイ墜落
これ以上ないコンボで沖縄が世界中の注目を浴びる。尖閣ゲームでこのあと沖縄県民がとる行動や、県知事が発言する言葉が変にリアリティを感じて寒気がした。
もし、沖縄独立ムードが本気で高まったとしたら?
一概に言えない問題だ。考えても考えてもまとまらない。尖閣ゲームの中の日本政府はこれでもかと沖縄をいじめてくる。あくまで小説内の政府だが、変に感情移入してしまい「独立もありか?」と思えてくるほどの作品。
土地と民族を主張しだしたらヤバイ
暴力の人類史で語られていたが、血や土地。民族を主張しだしたら、戦争行為や野蛮な暴力が吹き荒れる前兆行為らしい。
尖閣ゲームでも昔の独立国だった琉球国を主張し、ナイチャーとウチナーンチュで分け始める。どんどん戦争に向かっていく様が見て取れる。考えられる最悪中の最悪。
沖縄で戦争が起るかもしれない。
しかし、このまま踏みにじられ、虐げられてもいいのか??奴隷なのか?日本ではないのか?なぜ沖縄ばかりこんなめに!!!
上記の考えもわからないでもない。何をされても我慢しろってのは絶滅したステラーダイカイギュウと一緒だ。だけど戦争は絶対NG。絶対だめ。何も良いことがない。沖縄で戦争なんかさせてたまるか!!
尖閣ゲームのストーリーは謎の冊封使録・羅漢により翻弄される人々と日本、沖縄、アメリカ、中国を描く圧倒的リアリティと情報量の大型エンタメ小説に嘘はない。
平和が1番だ。平和を願う人々がこの本を手に取り改めて沖縄を取り巻く状況を考えて見てほしい。考えるだけでいいのでね。